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書評 「イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」」

こんにちは。araigumakixです。

 

最近読んだ本を備忘もかねて

イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」-安宅和人

Amazonページ行き

さっくりいうと

「抽象的な表現が多いが、学生から社会人まで一読すべき、問題解決の教科書的な本」

目新しいことは書いてないけど だからこそ万人に共通して適用できる

 

 

 どんな本?

目次

はじめに 優れた知的生産に共通すること
■序章 この本の考え方―脱「犬の道」
■第1章 イシュードリブン―「解く」前に「見極める」
■第2章 仮説ドリブン(1)―イシューを分解し、ストーリーラインを組み立てる
■第3章 仮説ドリブン(2)―ストーリーを絵コンテにする
■第4章 アウトプットドリブン―実際の分析を進める
■第5章 メッセージドリブン―「伝えるもの」をまとめる
おわりに 「毎日の小さな成功」からはじめよう

 

引用元 Amazon イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」-安宅和人

 

重要だと感じたトピック

■序章 この本の考え方―脱「犬の道」/■第1章 イシュードリブン―「解く」前に「見極める」
  • 真に解くべき問題(=イシュー)とは何か定義してから始めなければならない
  • 「悩む」ことと、「考える」ことは違う。悩むことは答えが出ない前提で「考えるふり」をすること。考えるは答えが出る前提で建設的に考えを組み立てること。
  • 自分の頭で物を考えること!!
  • 一次情報を死守せよ!
  • 何はともあれ言葉にする!
■第2章 仮説ドリブン(1)―イシューを分解し、ストーリーラインを組み立てる/■第3章 仮説ドリブン(2)―ストーリーを絵コンテにする
  • 仮説を立てて、スタンスを取る
  • 言葉で表現するときのポイントは「主語、動詞を入れる」「WHYよりwhere,what,how」
  • 良いイシューの条件「本質的な選択肢である」「深い仮説がある」「答えがだせる」
  • イシューを見極めるための情報収集「一次情報」「基本情報を漏れなくスキャンする」「知り過ぎない、集めすぎない」
  • イシューを分解する→イシューは分解する型もある。
where どのような領域を狙うべきか
what どのような勝ちパターンを築くべきか
how 具体的な取り組みをどのように実現していくべきか
  • MECEを利用し、もれなくダブりなく分解する

  • それぞれに仮説を立てる

■第4章 アウトプットドリブン―実際の分析を進める/■第5章 メッセージドリブン―「伝えるもの」をまとめる
  • 人に何かを理解してもらいたいのであれば必ずストーリーが必要になる。

  • ストーリーラインをみがきこむ

・論理構造を確認する・流れを磨く・エレベーターテストに備える

  • 流れを磨く

1.紙芝居形式のあら磨き

2.人を相手にした細かい仕上げ

 

所感

言われてみれば当然の問題解決のフレームワーク
丁寧に説明している。
 
頭ではわかっているつもりの内容でも
整理して体系的にまとまっている内容を一読することに意味があると感じた。
 
筆者はとてもやさしい方なのではないかと思う。
できる人って頭でわかっていると しかもこういうそもそも論的なところは
端折りがちだから
 
実のところ3回くらい読み直さないと腑に落ちなかった
抽象的かつ当然かつ違和感のない内容だから
どうしても頭の中を素通りしてしまう感じ。
わたしが頭弱いというはなしだけども
 
また面白かったのが「知覚の特徴から見た分析の本質」と「聞き手の定義」
 
「知覚の特徴から見た分析の本質」
人が「知覚」するには
閾値を超えた”入力”が必要
・不連続な差しか認知できない
  ex.蕎麦食べてたら遠くでラーメンを食べている人がいることに気づく。蕎麦ばっかり食べている人の中で蕎麦の存在には気づかないが、ラーメンなら気づく
 
そして、「知覚」した上で「理解」されるには情報をつなぐ必要がある
意味のつながりがわからないと理解できない
 
そして、情報をつなぎ続けることが記憶に変わる
鸚鵡返しに言い続けるのではなく、前述のインパクトがある「知覚される」伝え方を繰り返すこと
 
「聞き手の定義」 
アウトプット作成において  受け手をどういう人だと想定するか?
・聞き手は完全に無知だと思え
・聞き手は高度の知性を持つと想定せよ
 
納得の定義。
正しく伝えれば、正しく伝わる。
無知だが、高度な知性を持つ。 

 

最近仕事で、そもそも問題の立て方違ったな

と思うことがあり、納得のいく一冊だった。

 

むだなアプローチしたし

アプローチを間違ったから、結論を落とし込むのもむずかしかった

そもそも今回出した結論を「結論(=分析結果のアウトプット)」といってよかったのか・・とも思う

 

今後は立ち上げから戒めをこめて「イシューからはじめよ」の内容に留意したい

 

今後も折に触れて見返したい一冊。

 

ほぼ日 糸井さんとの対談「『イシューから始めよ』のまわりで考える。」も

本作を理解するうえでおもしろい。

www.1101.com

印象的だったのは

「人生は、とても長い」

ただし、 

「正しい使いかたを知れば」ですが。

というところ。

無駄な時間を過ごさないように

その知見を他者にも分け与えるように

安宅さんはこの本を書いたのだなあ、と思う

 

作者のブログもぜひフォローしたい。

▼というわけでおすすめ

 

中学生に贈った言葉も

これはサラリーマンにも贈られるべき言葉

http://kaz-ataka.hatenablog.com/entry/20170319/1489851583