コテンラジオ「資本主義」テーマ回備忘メモと所感①
こんにちは。
最近これからどう生きていけばいのか?
という疑問を日々ふんわりと抱いています。
こういった情報を無料で手に入れられることは資本主義の中でどういう位置づけになるのか??むむ。
今回のテーマの構成
- 第一回:イントロ・社会思想史の中での資本主義
- 第二回:経済学の中での資本主義
- 第三回:ポスト資本主義で唱えられていること
- 第四回:コテンにおける捉え方、法人サポーターを募ることに関する捉え方
本ブログでは第一回の内容の備忘メモと所感を記します。
第一回の内容 備忘メモ
以前の回の資本主義の条件
以前の回の資本主義の条件の前提になっていること
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生産性投資 :生産性を上げていこうといういう人達が存在する
-
株式会社:うまくリスク分散された法律に保証された組織
- 高度な金融技術:銀行口座とか
- ヨーロッパにおいて余剰生産分が増えていく(植民地経営・アメリカからの収奪)
- 余った余剰を誰のものにするのかでモメる
- 王様?
- 貴族?
- 平民だけど実力がある人達?
- イギリス:産業革命。ブルジョワジー
- フランス:革命が起きて平民へ
- つまり、実力者に渡す動きになった。それは”平等”の概念のもとに。
- 王様の権力は低下する
- 新大陸の富の分配の手段として、株式会社が興る
今回改めて定義する条件
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市場経済を前提として成り立つ
- 市場にとって、良しとされることしかインセンティブがない(儲かりそうなことしか良しとならない)
- 持続的成長が、生産人口に比例する
- 期待値が定量化できる、ただし、お金でしか定量化できない
- 資本が資本を生む
- 資本主義は制度・システムではない。OSであり姿を変えている
「今回改めて定義する条件」に対する課題
- シェアリングエコノミー・プロセスエコノミーの勃興。市場経済・私的所有の前提が崩れてきている。
- サブプライムローンのように、マネーゲームになってしまっている。儲かればいいという思想
- (コメントなし)
- 会社の中で稟議を通そうとしても、儲かるものしか通らない。正当化し出資できない。定量化し儲かるか否かをコントロール可能だと勘違いしている。(期待値の定量化はいいこと)
- 格差問題の発生。お金持ちがお金を持ちすぎ。富の再分配が行われていない
- 自分たちはこのOSで幸せになれない、それに気づいてきているが、どうすればいいかがわからない。人も説得できない。組織全員で転換できない?
→ポスト資本主義が叫ばれる状態に。
- 自分たちの考え方・社会は、近代からまだ抜け出せていない(今は現代だが)
- どういうルーツをたどってきたのか?を知ることが大切
社会思想史の中での資本主義
- 今回は、現在においても近代が継続している、という考え方に則って話す。
- 近代の特徴①アンソニー・ギデンズによる近代の特徴:「時間と空間が分離」
- 空間に結び付けられている
- 時間に結び付けられている。自分の外部に時間を持つ。共通の軸である時計。(⇔神話的時間軸)
- 近代の特徴②伝統的社会では、人々は社会に埋め込まれている(XXさん宅の長女・・)⇔近代では、外に出ている。自分で自分のことを決めないといけなくなっている。
- 近代の特徴③再帰性。合理的知見によって自分の理解を進める
- 近代の特徴④国民国家の誕生。以下の特徴がある
- 監視する社会(管理の社会。戸籍管理・結婚・・)
- 工業化した社会
- 軍事力を持つ社会
- 資本主義を持つ社会
- 近代社会は自分たちの世界にリスクをもたらしている。
- 工業化したことにより、グローバルな軍事力秩序の中で生きないといけない。
- 自分たちの人格に自分で意味をつけないといけない
- ヨーロッパから始まった近代は世界中に広がった。発端はビクトリア朝のイギリスから。
- 中産階級(商業をしている人たち)が増えた。自由に商業をしたいので、自由主義が広まる。
- なぜそのような人々が増えたか?新世界からの富の収奪があったため。17-18世紀
- ビクトリア朝期に中産階級が権力を得ていく
- 鉄道の登場。一つの時間の中に、いろいろな世界・国を組み込んでいける、ということに気づく→比較文化学?宗教学などの発生
- 進歩主義もここから。時間が進むとどんどん豊かになっていくのでは?と考える。この考えは現在の人々にも持たれている。
- ただし、儒教や末法思想・終末の日など、未来がよくなって当たり前!という考えではないことの方が他の思想・時代では一般的
- 「発展途上国」という概念も未来には民主主義を経て「先進国」になる、という思想のもとにある。
- ニュートンの万有引力の法則の発見も大きかった。当時の知識人はすべての事柄に対して、何か不変の法則があてはめられるのではないかという思想が広がる。
- 人類の社会においても何か不変の法則があるのではないか、という考えに至る。
- 福音主義 道徳的にもたくさん労働した方がいい、といった理論を提供
- 上記の概念が結びつきが資本主義を支える思想土台となり、広まる。これが変わってない。前述の現代の課題にも結び付く
- 第二次世界大戦あたりに経済人類学者ポランニーが「市場」という概念に疑問を呈する。
- 多くの伝統社会では、「自由市場」はない。社会的基盤があったため。市場経済はその社会的基盤を破壊するとポランニーは説いた。
- ポランニーは自由市場を「19世紀システム」と呼び「悪魔の碾き臼」とも呼んだ。自由市場ではなんでも値段が付く。
- 自由市場は自由市場を成立させる基盤である自分たちの生活を破壊する。
- なぜなら、自由市場は労働・そのアウトプットに値段が付くため、本質的に24時間働いてもらいたい。値段が付く限り働いてもらいたい。ただ、働きすぎると死ぬ。
- WLBは自由市場を制限するという取り組み。自分の人生の時間をいくらでも売れてしまうため
- 体を壊せば地元に帰り支えてくれる地元・家族があったはず→自由市場はそれらも破壊する。(家や土地も売却可能になり、自身は労働を提供しやすいように一人暮らし・核家族化し・・)
- 息詰まると、ファシズム、ナショナリズムが台頭する、自由市場経済を規制しようとする。(ナチスのユダヤ人迫害も自由経済の規制)
社会思想史の中での資本主義に対するコメント
- こういう整理を言われるまで自分たちでとらえられてないことが面白いのでは
- ポスト資本主義ではこういった自由経済からの転換を唱える論が多い。
- 核家族・一人暮らしはもともとコストが高い、それに合わせて賃金を上げようという流れ。それを資本主義の中でやっている
- 資本主義に埋め込まれているうちは、資本主義を客観的にとらえられない。
- 資本主義的考え方(儲けたら偉い、環境に悪くても安いやつ選ぶ、大量生産大量消費)が広がっているが、なぜ自分がやっているかを個々人が理解できていない
- 人々の思考概念はいかに社会的に規定されているか。
所感
- 今までもやもやと疑問に感じていたことに対して理解の補助線をくれた気がする。
- 最後の方の樋口さんのコメントにあった、理解してないけど各々がぼんやりとこういうもんと考えている状態、というのにまさに自分は当てはまっている。
- その状態から、まだ完全に理解できていないが、一歩視座を高く持てる状態になったかも。
- 自分も会社で決裁を上げるときに当然のように見込まれる費用対効果を唱えて上程をするが、費用対効果を唱えられない案件は通らないし、それが当然と考えていた。まさにこれが資本主義に無意識に組み込まれている状態と気づきぞっとした。
- そういう状態は世の中の人々の大勢を占めていて、ただこの不安定な世の中で何か別のOSを模索したいという想いも多くの人たちにあるのだと思う。みんなに、一つのとらえ方として今回のコテンラジオ聞いてほしい!
- 個人としてどうしたらいいのか、会社人としてどうしたらいいのか、といったことを問いとして持ち、続きも聞いていきたい。
- そういう観点では、第四回が一番気になる。
- こういった学習を行うときに最近気にかけていることは、「如何に自分事化するか」。
- 自分の将来や、自分の将来に関係してくるであろう自社・社会にどう関係するかを考えながらインプットをしようと心掛けているが、今回のコテンの皆さんの第四回に向けての内容は自分事化をクソ真面目にやっているのだと思う。実務・現業に落とすとどうなるのか?ととても興味を持っています。。